元々クリスマスプレゼント的に書こうよっていう話だったはずなのに年末に書いて意味あるのかよくわかりませんが、今年1年の間に出会った作品に感謝し紹介するエントリです。例によって念のために書いておきますが、今年出た作品には限りません。
(1) monochromia "monograph"
monochromia(モノクロミア) 『monograph (モノグラフ)』GINGA | ::UMAA Inc.::
今年一番聴いたのはコレでした。去年45:64について書いたので、改めて書くことはないと思います(今年は5と86,401のほうがよく聴いていたかも)。thorndique, lemmのお2人はもっと売れてこないかなあ。
lemm作品ではnoctilucaをよく聴いていました。もうしばらく作品発表されないのかな? また聴けるようになる日を楽しみにしたいところです。
【lasah】"I LOVE YOU,"【クロスフェード】 - YouTube
あとOPHANILがえらく大掛かりでびびりましたね。
重厚な世界観に吸い込まれそう──西島尊大×深水チエ『OPHANIL』
(2) millstones "セカイカタログ" ... の各「歌ってみた」カバーたち
オリジナルは多分このジャンルでは有名だと思うのですが、わたしはvocaloidの歌より歌い手がカバーした曲の方ばかり聴いています(特にこのアルバムの頃のvocaloid使いの技術力は全体的にまだまだで、日本語らしい歌い方はあまり出来ていないですしね…)。ベスト1を選べなかったので、いくつか並べます。
『The Embedded Blue』歌ってみた 蘭子* ‐ ニコニコ動画:GINZA
【クロライドに没む】歌ってみたver.祭屋 ‐ ニコニコ動画:GINZA
計画都市 歌ってみた 【リツカ】 ‐ ニコニコ動画:GINZA
【F9】カガリビト 歌ってみた ‐ ニコニコ動画:GINZA
全体的に楽曲のレベルが高く安定していることもあって、これだけ質の高いカバーがあるのもすごいですね。
(3) cadencii
3つ目までvocaloid関係ですが、音楽ではなくソフトウェアです。vocaloidといいUTAUといい、昔から日本の音楽ソフトはプロプロエタリなものばかりで全体的に残念感があるわけですが、そんな中でGPLv3で公開されている歌唱入力ソフトウェアです。素晴らしい。細かい部分まで作りこまれていて、Ubuntuでも使えるようになる日が来るのが楽しみです。(謎)
直接自分が使っているわけではないのですが、台湾でVocaloidのようなものを作ろうとしている知人のグループがありまして(まあ合成エンジンを作っているわけではなく、現状ほとんどUtauのようなものを使いまわしているだけですが)、彼らはこのCadenciiを使ってWindows上でvsqファイルを作成しているようです。しかもjcadenciiというJava移植版まであるんですね。
台湾でも今年になって夏語遙というUtauベースの音声DBが公開されて、これからは台湾でも消費するだけでなく生産する側にも回っていくといいんじゃないかなあと思っています。
(4) Roslyn
.NET Compiler Platform ("Roslyn") - Home
コードそのものというより、それをオープンソースにして公開するというかたちで、.NET開発者の期待と不安に最善のかたちで答えたことをまず賞賛したいです。.NETは本体もオープンソースにして出してきたりと、他にもここに並べ称えられるべきものがあるかと思いますが、ちゃんとビルドできて使えるソースをベストのタイミングで公開した点で、Roslynのインパクトは大きかったですね。monodevelopに統合されて使えるようになる日が来るのが楽しみです。
…と、今年はこのくらいにしておこうと思います*1。来年も素晴らしい作品に出会えることを楽しみにしておきます。それではまた来年。
*1:単に時間切れとも言う