MIDI 2.0 UMPガイドブック 第2版のリリース

11/11から始まる技術書典15に合わせて、「MIDI 2.0 UMPガイドブック」の第2版を発行しました。技術書典Webおよびオーディオプラグイン研究所のboothで入手できます。既刊のアップデートとして登録してあるので、初版を購入済みの方は追加費用なしでダウンロードできます。

fedibird.com

xamaritans.booth.pm

MIDI 2.0のJune 2023 Updatesに合わせた内容のアップデートであり、大部分はここの過去エントリからのコピーに手を加えたものです。MIDI Clip Fileについての解説も付録として含めてあります。

atsushieno.hatenablog.com

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UMP stream messageなどの解説が殆ど入っていないのですが、これは気が向いたら追加するかもしれません(エンドユーザー的にはだいぶニッチなのとMIDI-CIまわりの補助的な解説がだいぶ必要になるので、今のところ不要かなと思っています)。

MIDI 2.0仕様と同様、本書も3年ぶりのアップデートとなります。3年前と比べると特に今年は状況が良くなってきた感がありますが、まだ各方面が「現在開発中」ステータスなので(CoreMIDIとALSAのみが安定している状況)、それらを使ったMIDI 2.0プログラミングの解説は含まれていません。libremidiやJUCE(最近MIDI-CIサポートがdevelopブランチに追加されましたね)などもそのうち安定して使えるようになる見込みはあります。JUCEのUMPサポートは入ったり消えたりでしたが…! Windows MIDI Servicesは正直わかりません(あんまし進捗が見えない)。

atsushieno/cmidi2(自作UMPサポートライブラリ)の解説はそのまま残してあります。最近もAAPでリアルタイムのSysEx8生成/解析が必要になって実装したばかりで、自分ではそこそこ現役で使うライブラリになっています。機能の完成度という意味ではktmidiのほうが進んでいるのですが、最近のエントリでも書いた通りまだalsaktが未完成のところがあるので特に言及を加えたりはしていません(まあKotlin開発者がMIDIライブラリを探せばすぐ出てくるし)。

第1版の印刷版はほぼ完売してboothでの販売もしていないのですが、第2版の印刷版は用意していません(ごめんなさい)。あと(前回エントリでも書きましたが)11/12の技術書典15オフラインはADC23とスケジュール的にかぶっているので不参加です。機会があれば技術書典16でお会いしましょう。