昨年M3 2019秋で刊行した「DAW・シーケンサーエンジンを支える技術」の第2版を改訂版としてリリースします。第1版のPDFをお持ちの方は後述の方法ですぐ入手できます。
技術書典10でも新刊とみなされて販売されます(第1版の書籍を第2版としてアップデートしたためですね)。既に購入いただいている方はアップデート版を無償でダウンロードできるようになるはずです(もうなっているかも。わたしには確認できないので実態はわかりません…)。
boothで販売中の電子版も更新してあります。第2版のデータを追加したので、別途ダウンロードできるようになっているはずです。
第2版は72ページとしていますが、印刷と同じ数え方でいえば76ページ、前回の56ページから3割増といったところです。主な加筆部分はプラグインGUIのインタラクション、オーディオグラフの実装技術、サンドボックス機構の説明などです。どちらかと言えば少し散逸気味だった初版の構成を見直して、より体系的に内容を編成した部分が大きいです。文字が多くて理解が困難そうだった部分にもいくつか画像を追加しています。
今回は電子版のアップデートのみです。第2版を印刷して販売する予定はありません。かなり客層の狭いトピックを扱っていて、第1版は実のところまだ印刷版の在庫があって印刷コストを回収できていないくらいなので、これで第2版も印刷するというのはいくら何でも道楽が過ぎ経済に対して失礼すぎるというものでしょう。紙版は電子版のおまけ、いわばグッズなので古くても問題ないという方向けに引き続き初版をboothでも購入でき、紙版購入者の方には第2版のPDFをメッセージにてお渡しする運用とします。紙の旧版はこちら:
実はこれでもまだフォローできない層がありまして…紙の印刷版をM3会場なりboothなりで購入いただいた方には、個別にダウンロードリンクやそれが印刷されたQRコードをお渡ししていたので、簡単にアップデートができません(アップロードしたものも古い版を上書きできない/するのが適切とはいえないので)。やむを得ず、第1版PDFをお持ちの方ならmd5sumコマンドで生成できるハッシュをパスワードにしたzipファイルを公開します*1。md5sum sequencer-book.pdf
のように実行してその出力をパスワードとして使ってください。これでもよくわからない、あるいはどうもうまくいかなかった、という方は、mastodon.cloudなりTwitterなりfacebookなりでatsushienoを探してコンタクトしてもらえれば対応いたします。
https://drive.google.com/file/d/1gcT64EjGLwcg5p_E2GbrwayddYzjyUrI/view?usp=sharing
また、第2版で加筆・修正した部分を知りたいという方は、大変見づらいですがMarkdownのdiffを公開するので、そちらを参照してください。見づらいのはセクションを割とアグレッシブにまるっと移動したり、その結果として実質的に重複していた内容を削ったりなどしたためです…第1版よりはだいぶ読みやすくなったと思うので、diffの読みづらさはご容赦ください。
https://gist.github.com/atsushieno/11cf7e8ba46bfbfdce3638ff9ab91eac
なお、12/26から始まる技術書典10ですが、今回はこの本のほかに純粋な新刊を出す予定はありません。前回から3ヶ月程度しか経過しておらず、これで同人誌の執筆ばかりしていたら本来やるべきコーディングが進まないので、ソフトウェアの開発や創作がある程度満足できるところまで進まないうちは、それ以外の活動は気分転換になる時だけ && イベントの締切までに完成させることを絶対に目標にしないということにしました。書き物は完成した時が出せる時であり、イベントはそれに従うものです。宣言しておかないとまたイベントが近づいた時に同じことを繰り返しかねないので…
まあ前回のMIDI 2.0本は1週間くらいで8割方書いてたので、それくらい時間が取れれば十分なのですが、その時にネタがあるか、その時に無人の荒野を切り拓きたい気持ちがあるか(今はあんまし無いです。そうでなくても日々の生活が他人から断絶しているのでもうお腹いっぱい)、といった諸条件に依存します。
*1:わたしに見える場所でmd5sumが公開されているのを発見したらその時点で削除してどこで誰によって公開されていたかを告知します