読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Deemo 2.0の聖地を巡礼した話

Deemoという音ゲーがある。台湾のゲーム開発会社Rayarkの、代表作と言ってもいいと思う。主としてピアノ曲で構成された楽曲に合わせて「ピアノを弾く」類の、ルールの簡単なゲームで、音楽の美しさと、背景にある不思議な世界観のストーリーとグラフィックスが人気だと言えるだろう。楽曲は概ね台湾と日本のインディー系ミュージシャンから提供してもらっているようだ。

play.google.com

今日はそのネタバレ話を書こうと思う。ネタバレを見たくない人はここでこのページを閉じたほうがいい。読みたい人は「続きを読む」から先に行ってほしい。

> き
> り
> と
> り
> せ
> ん

さて。

Deemo 2.0を最後までプレイすると、それまで謎だった少女と黒子Deemoの関係が明らかになるらしい。ネタバレ動画を見ると、そのことがよく分かる。

Deemo 2.0がリリースされたのは2015年半ばのようだが、実は背景にある物語はそれなりに知られていた。

Deemoでそれなりに遊んだ人なら、プレイ画面で謎の数字が2つ出てくることはご存知だろう。

f:id:atsushieno:20170130012330j:plain

これと

f:id:atsushieno:20170130012353j:plain

これだ。

121.518549… と 25.040854 。勘のいい人なら気付くと思うけど、われわれは 35.abc…, 140.xyz… みたいな数値であれば見慣れていると思う。そう、北緯と東経だ。

Google Mapsで `25.040854,121.518549 と検索してみよう。 https://www.google.com/maps/search/25.040854,121.518549

台北市のどこかに移動するはずだ。

ここにあるのは台湾大学の病院、台大醫院だ。

何か背景があるのではないかと思って、Webを探っていたら、こんな台湾のページがあった。(AdBlockの類が入っていると画像が見えなくなるようだ。使っていたらここだけ外してもいいかもしれない。)

home.gamer.com.tw

2013年11月、ほぼDeemoの最初のバージョンがiOSのみでリリースされていた頃の投稿だ。このページの最後の方に、こんな記述がある。原文は文字を反転させないと読めないようになっているけど、どうせ中国語なんて読める人はあまりいないだろうから、そのまま引用しよう。

個人認為整個故事是在醫院中發生,小女孩是車禍/地震後昏迷不醒的病患者,而Deemo就是個醫生,而面具小姐是照顧小女孩的護士小姐。

理由有幾個: 1: Deemo倒過來是omeed,而omeed除了在烏爾都語上解作希望,還是個因巴基斯坦於2005年10月8日發生7.6級大地震後成立的非營利機構,專門為東南亞國家提供緊急援助、清潔食水、醫療服務和教育等等方面的支援,OMEED全名為Organization for Medical, Educational and Economic Development(本人中譯為「醫學、教育及經濟發展機構」) 2: 上文提過的兩組神秘數字25.040854 121.518549,版上也有人提過是經緯度,經過google地圖的查究,的確是台大醫院(國立臺灣大學醫學院附設醫院)
(點我使用Google Map前往為你準備好了的經緯度) 3: 在故事中,點小女孩不時會出現醫院相關的對白:「牆壁四周有消毒水的味道…」,「最近有不舒服的感覺…頭暈暈的…」,「Deemo 我們來玩!你當醫生~我當病人~」以及小女孩經常提到自己想不起事情和耳邊及窗外有人在叫,估計受傷的位置是頭部,導致記憶和聽覺出問題 4: 在右面的房間內,點窗戶會出現醫院的生理監視器的聲音。

PS:感覺上Deemo除了是主理小女孩的醫生,更有可能是其親屬,因為太上心了

どんなことが書かれているかというと…

  • Deemoの名前の由来はomeedを逆から読んだものである。OMEEDとは、2005年にカシミール地方で発生したM7.6の大地震の後に成立した非営利団体で、Organization for Medical, Education and Economic Development(医学、教育および経済の発展機構)のことである。
  • 25.040854 121.518549は、Google Mapsを使うと、台大醫院に辿り着く
  • 『消毒液みたい』とか『最近気分が悪い、目眩が…』とか『Deemo来て、あなたは医者でしょ、わたしは病人なの』みたいな会話から、この少女は頭に怪我をして、記憶や聴覚に問題があるとわかる。
  • 部屋の右側から聞こえるのは、医者の生理監視器(というのが何なのかよくわからないが画像検索すればすぐ分かった)の音だ。

などと書かれていて、つまり彼女は病院の中にいるということが分析されている。

Deemo 2.0のエンディングに出てくる画像には、まさにそれらしいものが登場している。繰り返しになるが、Deemo 2.0がリリースされたのは2015年半ばで、この中国語の記事は2013年11月に書かれたものだ。

(あと、最初に、少女は交通事故に遭ったか地震で災禍にあったもので、Deemoは医者、仮面の女性は看護師ではないか、みたいに分析していて、実際当たっている部分もある。)

ともあれ、台大醫院に一体何があるんだろう…? ということで、実は2014年の初頭に「聖地」に遊びに行ってきた(わたしが台湾に2ヶ月くらい移住ごっこしていた頃だ)。ざっとTwitterを観察した限り、多分あそこにそんな目的で行った日本人は、わたしが初めてだと思う。大規模な病院である。重病の患者がたくさんいるところだ。用もないのに行ってみたが、果たしてそこには…

広間の中にピアノがあった。ピアノ、もちろんDeemoの象徴的な存在と言える。やはりここを意識していたのではないかと思わせる。

ちなみに、OMEEDの痕跡もあるのだろうかと思って探しては見たが、それらしいものは見つからなかった。

ちなみに、何で今さらこんな話を書こうと思ったのかというと、2014年冬のコミックマーケットで買ってきたこのCDに入っていた謎の未使用曲(当時)が、Deemo 2.0のラストで使用されていることに気付いたからだ。当時は、「何でこんなにCytusの楽曲しか入っていないCDにDeemoの名が冠されているのか…」と訝しんだものだった。

axsword | 3rd Album[Testimony]

歌詞を見てみれば、これが最後の場面そのものを(Deemoの視点で)描写していることが分かる。時系列で考えると、2014年12月には既にリリースしていた歌の歌詞に合わせて、2015年半ばまでの間にエンディング場面を構築したということになる。(成長させていた樹が実は台北101だったんだ…!と言われると違和感があるけど)

これは音楽としては単純に美しいだけだけど(それだけでもわたしは気に入っていて2015年にはよく聴いていた)、これは動画でストーリーも併せて見て、感じ入ってほしい作品だ。