読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Long Live, Xamarin

これはいわゆる「転職ブログエントリ」みたいなノリで書いていますが、まあご存知の方はご存知の通り、転職ではありません。

日本時間ではもう7月になってしまいましたが、今日、Xamarinが正式に最後の営業日を迎えます。

設立から5年と2ヶ月弱、わたしが在籍していたのは4年と11ヶ月でしたが、こうして過ぎ去ってみると、あっという間であったように思えてきますね。5年前には、わたしはまだ所在不明の国籍不明ですらなかったわけで、5年間というのがいかに短いようで長い間であったか気付かされます。5年前なんてAndroid 3.xの時代だったんですよね。

わたし自身は、今後も、業務としては同じXamarinチームのまま、所属としてはMicrosoftで仕事するということになります。

Xamarinがどんな5年間を経てきたのかは、もう 十分すぎる くらい*1 書かれた と思うので、ここで繰り返すことはしませんが、いい機会だと思うので、Xamarinみたいな会社で仕事するって、どんな感じだったのか、思いつく感じで書いてみようと思います。

Xamarinは、もともと世界中に散らばっていたXimianが母体になって出来たMonoチームから誕生したこともあって、わたしのように各国に1人、2人くらいしかいないメンバーが数多く存在していました。こういったメンバーは、Novell時代のように現地法人があるわけではないので、個別にXamarinの国際メンバーとして仕事することになります。建前上は正社員ではない扱いですね。仕事は以前と何も変わりませんでしたが。基本的に自宅で作業するわけですが、近所のコワーキングスペースにブースを借りて仕事しているメンバーもいました。もちろんカフェもワークスペースです。

作業時間も主に日が暮れてから集中的に始まり(それくらいから欧州メンバーが仕事を始める、ただしこちらは間に晩飯あるいは「昼飯」が入る感じ)、丑三つ時くらいまで、遅いとすっかり太陽が出てから寝る感じです。まあやる気のない時はさっさと切り上げますが。

日本法人は無いので、給料もコンサルティング費用みたいな感じで毎月請求します。当然ながら源泉徴収もないので、2〜3月には自分で確定申告します(そして毎年のように担当者に戸惑われる)。そうすると事前にIBANなどを通知していた日本の銀行の口座にUSDから変換された日本円(ryが入ってくる感じです(もちろんUSDの口座にふりこんでもらっても良かったでしょう)。

Xamarinのオフィスは、ボストンから始まって(Ximianのスタート地点です)、ほどなくサンフランシスコに営業拠点を設置しました。Miguelはボストンで開発をリードし、Natはサンフランシスコでその他をリードする、というやり方です。実際にはサンフランシスコにも少なからず開発者がいました。Formsチームはだいたいあちらにいます。

わたしは年に1回くらいミーティングに行く程度ですが(それにしてはサンフランシスコオフィスに遊びに行く機会が多かった気がする)、アメリカのベンチャー企業のオフィスなので、日本の退屈なオフィスとは全然雰囲気が違います(日本にも居心地の良さそうなオフィスは増えてきましたが)。

あと、リモートメンバーが少なからずいるので、オフィスの近くにアパートを借りていて、日々誰かしら関係者がそこに寝泊まりしていたものです(今どうなっているのか知りませんが)。特にボストン方面からは、行くたびに「長期滞在していけばいいのに」みたいに言われたものでした(実際春先頃にそうするつもりでもあったのですが、DroidKaigiで忙しかったのと、その直後に買収のドタバタがあったわけで…)。米国に移住するメンバーが、部屋探しの間しばらく泊まっているなんてこともよくありました。

勤務条件も、緩やかなものでした。「みんな年に4週間の休みがある。」「体調が悪かったら休め。休暇を使う必要はない。」といった感じで、2週間くらいは外国旅行に出るメンバーはそこそこいました(米国メンバーは1週間程度しか休まないワーカホリックも少なくないですが)。わたしはというと、大して旅行に出ることもなく12月の半分くらいを休みにして、好き放題コードやら無駄に長いブログやらを書いて過ごすみたいな感じでした。後半になるとBambooHRみたいなのを導入して、結局そのシステムが「ざっくり休む」みたいなのを前提としていなくて、普通に休みを数える普通の会社になった感はあります。人数も増えて、「普通の」会社から流れ込んでくる人も増えたということですね。

あとは、わたし個人では、Xamarinにいる間に、台湾で現地の開発者コミュニティなどと交流して過ごすようになりました(もちろん仕事はネットワークさえあればどこでも出来るわけです)。台湾は開放文化(オープンソース文化)に積極的で、日本よりもおおらかなので(日本に比べて格段に足の引っ張り合いがない文化です)、わたしもいずれ日本を見捨てて台湾で過ごそうかとも思っているのですが、あまり真面目に中国語を勉強せずに片言だけで過ごしてきたこともあるので、その辺は今後の課題でしょうか。

オープンソースの.NETに興味があるコミュニティは、あちらではさらに小さく、MonoやXamarinだけでなくその辺も広めようとしたこともあったのですが、割と道なき道を歩いている感はありましたというかあります。この辺はMS台湾でも広げていきたいようで、わたしも積極的に支援していこうと考えています。コミュニティ活動は、これまでも基本的に業務外で回せていたので、今後もそうしていきたいところです(日本法人から面倒な横槍が入らなければ、ですが…わたしとしては社内外を問わず「日本も台湾も支援する」か「どちらも支援しない」かの二択です)。他のアジア諸国までは、現時点では手をのばせていません。大陸のMSなんかは台湾法人から見ても「よくわからん」そうで…

…というわけで、後半は振り返りというか今後みたいな話になってしまいましたが、まあこんな感じで、国外企業の仕事も適当にできるものだと思います。英語は…まあ読み書きはさすがにそれなりに出来ないと厳しいですが、英会話は全然ダメなレベルから入っても(少なくとも首の皮がつながっている程度には)何とかなっているので、まあ何とかなるのではないでしょうか。他の人にも是非チャレンジしてもらえればと思います。

*1:これはほとんど自分の話だけど